昨今よく見かける2~3万円のWindows mini PCでよく見かけるintel N〇〇といったCPU、性能差がかなりわかりにくいようで、いわゆるテック系ブログでも勘違いされているところが多いようなので、改めて性能差を比較していきたいと思います。
ntel core iシリーズと名称規則が違う
intel Nシリーズがややこしいのはcore iシリーズと名称規則が違うからです。core iシリーズに限らず、Ryzenシリーズも基本的に数字の大きいものが性能が高いものになっていますが、Nシリーズはそうとは限りません。
ざっと比較するとこうなります。
N95 | N97 | N100 | N200 | |
最大周波数 | 3.40 GHz | 3.60 GHz | 3.40 GHz | 3.70 GHz |
TDP | 15 W | 12 W | 6 W | 6 W |
グラフィックス最大動的周波数 | 1.20 GHz | 1.20 GHz | 750 MHz | 750 MHz |
グラフィックス実行ユニット | 16 | 24 | 24 | 32 |
N100とN200はおおむね数字通りアップデートされているように見えますが、N100とN97の比較だとTDPも周波数もN97のほうが上回っており、性能は高く見えます。またN95も最大周波数やグラフィックス実行ユニットは下位のようですが、グラフィックス最大動的周波数やTDPはN100を上回っています。
実際のベンチマーク
では実際のベンチマークではどれほどの差が出るのでしょうか、下記に一覧を記します。
N95 | N97 | N100 | N200 | |
Cinebench 2024 single | 58 | データなし | 59 | 46 |
Cinebench 2024 malti | 184 | データなし | 197 | 92 |
Geekbench 6 single | 1158 | 1237 | 1220 | 1288 |
Geekbench 6 malti | 2857 | 3051 | 3129 | 3504 |
iGPU-FP32 | 307GFROPS | 461GFROPS | 288GFLOPS | 384GFROPS |
おおよそ、スペック差通りの結果になっています。N200は正確に計測できていないのか、Cinebenchは低く出ていますがGeekbenchはスペック通りといえます。
いうまでもなくN100よりN97のほうが高性能ですね。
数字に騙されないように
というわけで、Nシリーズの性能比較でした。
あくまで、どれも低価格帯のエントリークラスのものなので、どんぐりの背比べと言ってしまえばそれまでですが、価格もほぼ同価格帯なので、どうせなら少しでも性能の良いものを選びたいものです。
またこの価格帯のPCはメモリやストレージのほうが重要になってきます。ストレージは外付けでも後で足せますが、メモリはそうはいきません。シングルチャネルなので取り換えになります。
いずれも最大16GBになっているので、そちらを選ぶのがよいでしょう。